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非常停止の設計

非常停止は回路設計や保守点検作業において特に重要な項目です。常に安全側に働くような回路設計やメンテナンスをお願いします。

通常、機械は非常停止時に全ての電源が落ちアクチュエータを瞬時に停止させる場合が多いのですが、使用個所によっては圧力を保持させたい場合もありますので あわせて説明していきます。また下図に関して今までの説明用回路図とは違い実際の装置並の反応速度で非常停止を再現します。 また、仮想上ですが光電管による非常停止も再現しています。

光電管にマウスを持っていくと非常停止します。その後、電源を投入し、原位置にシリンダを戻さないと再起動できません。

解説

  1. 主電源ONで電動機が廻りポンプが始動し、自動運転ボタンを押すと自動運転を開始します。
  2. 非常停止ボタンを押すか光電管に触れると全ての電源が落ちます。
  3. この時メインシリンダは緊急停止。クランプシリンダはクランプされていた場合はアキュームレータで圧力を保持し、製品の落下や損傷を防ぎます。
  4. 非常停止した場合はアクチュエータが原位置を外れているため原位置に戻さないかぎり再度自動運転できません。

上図の補足ですが、自動運転中は原位置復帰ボタンは無効です。非常停止後は全ての電源が落ちます。(一部ランプはついています)

非常停止後は原位置に復帰させないと自動運転に復帰できません。これは自動運転がある実機も同様です。仮想的なプログラムではありますが安全な設計を目指すと同じ結果になります。

最後に

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基本的な回路と機器を中心に紹介しました。偉大な先人たちが試行錯誤を重ね残した回路は膨大でまた開発された機器や補器類も無限に存在します。

その中でも利用価値が高く頻繁に利用する機器や回路を中心に説明しました。解説が未熟で解りにくい部分も多々あるかと思いますがご容赦ください。

これらの回路を組み合わせて安全でかつ効率の高い設計を目指しましょう。より高度な回路も紹介したいのですがバグも膨大になりますのでこの辺で一区切り付けたいと思います。

電気の知識がある方でしたら油圧空気圧は電気と全く同じ考えで成り立っていることが理解できたと思います。

なお一部の回路では特定のタイミングでボタンを押すと実機にはありえない挙動を示すことがありますがその際はページをリロードし再度主電源の投入から操作願います。

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